日本三大美林、
青森ヒバが育つ場所から。
青森ヒバは、秋田スギ・木曽ヒノキと並び日本三大美林に数えられる、ヒノキ科アスナロ属の針葉樹。 スギやヒノキのように植林では育てられず、山に自然に落ちた種から200年かけて育つ「天然更新」だけが頼りの木です。 残された蓄積量のおよそ8割が、津軽・下北の両半島を中心とする青森県に集まる、地域固有の樹種でもあります。
心材に蓄えられる芳香成分ヒノキチオールは、日本のヒノキにはほとんど含まれない、ヒノキ科の一部の木だけが持つ希少な成分です。 木材腐朽菌への耐朽度試験では主要10樹種中の最高評価、宮崎大学のシロアリ食害試験でもほぼ被害が確認されなかった一群で、1989年には食品を扱える成分として既存添加物にも収載されました。
戦時には年間250万m³が伐り出されたヒバも、森の回復のため、現在の出材量は年1万m³前後にまで絞られています。 平安の中尊寺金色堂や弘前城・岩木山神社の楼門を支え、北陸・能登では「アテ」と呼ばれて輪島塗の素地に400年使われてきた木。 ヒバキッチンは、この限られた恵みを日々の台所にお届けするために生まれました。
シリーズ「青森ヒバを知る」
青森ヒバを知る ① 青森ヒバとは — 300年の森が育てる、地域固有の銘木
学名は Thujopsis dolabrata var. hondae Makino。シーボルトから本多静六・牧野富太郎へと受け継がれた命名史と、津軽・下北の森が200年かけて一本を育てるまでを辿ります。
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青森ヒバを知る ② 心材に宿るヒノキチオール — ヒバが他の木より強い理由
1936年、東北帝大の野副鉄男が単離した七員環構造の天然物・ヒノキチオール。「ヒノキ」の名を持ちながら日本のヒノキにはほとんど含まれない、この分子の発見史と各機関の試験データを辿ります。
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青森ヒバを知る ③ なぜ青森ヒバを選ぶのか — 限られた森から、台所へ
戦時には年間250万m³が伐り出された青森ヒバも、現在の出材量は約1万m³前後。植林ができない木をどう未来へ繋ぐか。歴史的建造物に支えられてきた素材を、今日の台所道具として選ぶ意味について。
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